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ひみつのいもうと

 

アストリッド・リンドグレーン 文
ハンス・アーノルド 絵
石井 登志子 訳
岩波書店

 

あらすじ

バーブロには秘密の妹がいます。名前はイルヴァ・リー。バラの茂みの根元にある穴を入った先にある金色の広間の女王です。イルヴァ・リーはバーブロを「あたしのいちばんだいすきなおねえちゃん」と呼びます。二人はプードルやうさぎと遊び、それぞれの馬に乗り、ブキミガモリを駆け抜け、ヤサシイたちが住む原っぱでお菓子をいただきます。イルヴァ・リーは「バラがしおれたら、私は死ぬの」と言います。楽しい時はあっという間に過ぎ、バーブロが家に戻るとお母さんがとても心配していたことを知ります。そして、前から欲しかったプードルがいたのです。翌朝、バラの茂みに行ってみると、バラはしおれていて、穴も無くなっていました。


感想

本文の中に、お父さんはお母さんが好きでお母さんはこの春に産まれた弟がいちばん好きです。とあるように、自分は親から愛されていないのではないかと思っている女の子が、想像の世界を広げる話。ラストで自分は愛されていたと気付き、同時に想像の世界は無くなります。想像の世界を膨らませる絵はお話とぴったり合っています。女の子の心理がよく表されていると思いました。


読み聞かせには

主人公の心理を理解するのは、小学校中学年の子どもたちだと思います。一人読みに向いています。

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