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このあと どうしちゃおう

 

ヨシタケシンスケ 作
ブロンズ新社

 

あらすじ

この間死んだおじいちゃんの部屋を掃除していたら「このあと どうしちゃおう」と書かれたノートが出てきた。ノートにはおじいちゃんの絵と文字で「自分が将来死んだらどうなりたいか どうしてほしいか」がいっぱい書いてあった。「死んだあとの予定」にはゆうれいセンターに行き、しばらく透明になって残された人たちの様子を見てから天国へ行くなどどう行動するかが書かれていた。天国ってこんなところであってほしい希望や、こんなお墓を作ってほしいなど、楽しく描かれていて、ぼくも天国へ行くのが楽しみになってきた。

おじいちゃんは死ぬのが楽しみだったのかとふと思ったが、もしかしたら逆だったのかもしれないと思えてきた。お父さんに聞くとおじいちゃんしかわからないがノートを作って考えるのはいいことだと言われた。ぼくも「このあと どうしちゃおう」ノートを作ろうと思ったが、逆に今生きているうちにやりたいことがいっぱいあることに気付いた。とりあえず、今日は天国へ行った時のためにブランコで空を飛ぶ練習をした。


感想

終活やエンディングノートという言葉が聞かれるようになった現代を反映した絵本。作中の子どもが、今生きているうちにやりたいことがいっぱいあることに気付くところが、作者の言いたいことだったのではないかと思いました。ラストのブランコの場面で出てくるビニール袋が、孫を見守るおじいさんでこのノートに書かれたことが本当かもと思わせてくれます。


読み聞かせには

エンディングノートを書こうかなと考える年齢の大人の方が読むとしっくりくるのかもしれません。読み聞かせはむずかしいと思いますが、大人の方向けにやってみたい気がします。

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