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大人のための絵本の時間~リュート演奏と共に

日本文化体感イベントを主催しているアトリエ・サイさん企画のイベント、「大人のための絵本の時間~リュート演奏と共に」に参加させていただきました。
今回は、絵本を通じて日本語の美しさを再認識するというテーマがあったり、お客様が大人に限定されていたり、自主主催ではないため雰囲気に応じてプログラムを勝手に変えられないなどの制約があったため、プログラム作りには大変悩まされましたが、本番ではリュートとのコラボレーションの効果がとても良く、お客様から「とても心地よい時間を過ごせた」との声をいただきました。詩を中心に組んだプログラムは固すぎたかなと思っていたのですが、作品の持つ力と音楽の力が相乗効果を発揮し、予想外に皆様に喜んでいただけたようです。
ドリンクとチョコレートがついて入場料1,500円。おはなし会としては高めの設定かなと思ったのですが、アトリエ・サイさんの粋で飽きない構成は見事でした。お客様に直接リュートに触っていただいたり、コーヒーをセルフで取りに行っていただいたり、絵本に自由に触っていただいたり、読み聞かせの後に群読を入れたりして、あっという間に1時間半が過ぎました。読み聞かせ、またはリュート演奏だけではかなえられない付加価値を見出してくれたアトリエ・サイさんに脱帽です。
最後のプログラム『100万回生きたねこ』では、読み終えるまでがまんしていた涙が、直後のリュートの演奏とともに流れ出し、ずっとハンカチで目頭を押さえる女性が何人かいらっしゃいました。読み聞かせ冥利に尽きるとともに、リュートが醸し出す音の力にも気づかされました。リュートの音色は本当にやさしく、絵本にあたたかさを加えてくれます。

今回は、絵本は子どもだけのものではないということを、あらためて実感できた貴重な時間でした。
企画を立ててくださったアトリエ・サイの猿渡さま、やさしいリュートの音色を奏でてくださった矢澤勝之さま、そして最後まで時間を共にしてくださったお客様、本当にありがとうございました。

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