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ロベルトのてがみ
マリー・ホール・エッツ 作
こみや ゆう 訳
好学社
あらすじ
ロベルトの家族は、お父さんお母さん、学校に行っている兄姉と妹と赤ちゃんの7人。
お父さんとお母さんは、子どもが生まれる前にメキシコからアメリカにやってきましたが、英語が話せず、ロベルトもスペイン語しかわかりませんでした。
お父さんは厳しいけれどお母さんはやさしく甘えられました。
ある日、お母さんはお父さんに叱られ、家を出て行ってしまいました。
1日中1人きりになってしまったロベルトは悪さをするようになりました。
おまわりさんに言われて、お父さんは「子どもセンター」という施設にロベルトを毎日通わせることになりました。
初めは馴染めなかったロベルトですが、少しずつ英語がわかるようになり、元気を取り戻し始めました。
兄に手伝ってもらい、お母さんに「家に帰ってきて」と手紙を書き、手紙に心動かされたお母さんは帰って来てくれました。
願いは叶い、ロベルトは家族一緒に暮らせるようになりました。
感想
ロベルトは、作者が貧困地区の住民を援助する社会活動をする中で、実際に出会った子どもがモデルだそうです。
非行を行ってしまう子どもの心理がよくわかるように描かれていて、社会が子どもを育てる大切さが伝わってきました。
また、ことばが、人と人が心を通わせるためには欠かせないものであると訴えているように感じました。
作者のやさしい筆遣いが、この話を生き生きとしたものにしていると思いました。さすがエッツです。
読み聞かせには
読み物と言っていいページ数は、読み聞かせには難しいかもしれませんが、小学校中学年以上の子どもたちに、ぜひお勧めしたい一冊です。
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