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悲しみのゴリラ

 

ジャッキー・アズーア・クレイマー 文
シンディ・ダービー 絵
落合恵子 訳
クレヨンハウス
2020年12月発行

 

あらすじ

ママを亡くした男の子のもとに寄り添うようにゴリラが現れます。「みんなしぬの?」「ままはどこのいったの?」悲しみに暮れる男の子の質問にゴリラは「ママはずっときみのそばにいるよ」と答えてくれます。そして男の子は「ママに会いたい」とパパに言うことができました。パパと男の子は抱き合い、その二人をゴリラが抱きしめてくれます。パパも同じように悲しみの中のいることに男の子は気づき、ママとの思い出をパパとかみしめます。ゴリラはそっと去ってゆきました。

 

感想
ゴリラの存在をどうとらえるかは読む人にゆだねられる気がします。男の子が心に作り上げた自分の気持ちを受け止めてくれるゴリラとの会話を重ねることにより、父親の悲しみにも気づき、二人で悲しみを分かち合えるようになるまでの心の変化がやさしい言葉とソフトなタッチの絵で現わされています。大人向きと思いますが、子どもたちにも理解できるようにやさしい言葉を選んでいます。

 

読み聞かせには

小学校高学年の子どもたちから大人まで。

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